🚲 10月1日(木)から、富山県で自転車保険が「義務」に
自転車に乗る人は、相手にケガをさせたときの賠償を補償する保険に入らなければならなくなります。子どもが乗るなら、入るのは保護者です。
罰則はありません。そして、いま入っている自動車保険や火災保険などに付いていれば、新しく入る必要はありません。まずは手元の保険を確かめるところからです。
| いつから | 2026年10月1日(木) |
| 何が変わる | 自転車保険への加入が「努力義務」から「義務」に(富山県自転車活用推進条例の改正) |
| だれが入る | 自転車に乗る人(未成年なら保護者)/仕事で自転車を使う事業者/自転車を貸す事業者 |
| 罰則 | なし |
| 入る保険 | 自転車の事故で相手にケガをさせたときの賠償を補償する保険・共済。名前が「自転車保険」でなくてもよい |
| 問い合わせ | 富山県 観光資源活用室 コンベンション・賑わい創出課 076-444-4116 |
出典:富山県「自転車損害賠償保険等の加入義務化について(令和8年10月1日)」/富山県 2026年4月24日の発表
10月1日から「入らなければならない」に変わる人
富山県は、2026年4月24日に義務化を発表しています。これまでも「入るよう努める」とされていましたが、10月1日からは「入らなければならない」という書き方に変わります。
| 対象 | 9月30日まで | 10月1日から |
|---|---|---|
| 自転車に乗る人 未成年は保護者 | 加入に努める | 加入しなければならない |
| 仕事で自転車を使う事業者 | 加入に努める | 加入しなければならない 仕事中の事故は、個人で入っている保険では補償されない。施設賠償責任保険などの事業用の保険が必要 |
| 自転車を貸す事業者 レンタサイクルなど | 加入に努める | 加入しなければならない 借りた人の運転ミスによる事故も補償する保険が必要 |
罰則はなし。ただ、1億円近い賠償を命じられた例も
入らなかったときの罰則はありません。県のQ&Aの答えは、次のとおりです。
罰則は設けておりませんが、自転車事故を起こした場合に備えて、必ず自転車保険に加入してください。
出典:富山県「自転車損害賠償保険等の加入義務化について Q&A」(PDF) Q3
県のチラシでは、自転車の事故で高額な賠償を命じられた例として、次の判決が紹介されています。
| 賠償額 | 9,521万円 |
| 事故 | 無灯火で自転車に乗っていた小学生による事故 |
| 被害 | 歩行者(女性・62歳)に後遺障害 |
| 判決 | 神戸地方裁判所・平成25年(2013年) |
県は、こうした賠償の責任は未成年の事故でも本人や保護者が負うと説明しています。
まずは、いま入っている保険の確認から
県のQ&Aでは、今の保険に自転車事故の賠償が含まれていれば、新しく入る必要はないとしています。「自転車保険」という名前の商品でなくてもかまいません。
県が挙げている、自転車事故の賠償を補償する保険はこちらです。
| 分類 | 中身 |
|---|---|
| 個人賠償責任保険 | 自転車向け保険(サイクル保険など)/自動車保険の特約/火災保険の特約/傷害保険の特約 |
| 団体保険 | 会社などの団体で入る保険/PTAの保険(PTAや学校が窓口の総合保障制度など) |
| 共済 | こくみん共済coop、県民共済、JA共済など |
| クレジットカードの付帯保険 | カードの会員向けに付いている保険 |
| TSマーク付帯保険 | 自転車安全整備店で点検・整備した自転車に貼られるTSマークに付いた保険 |
仕事で自転車を使う事業者向けには、施設所有管理者賠償保険(施設賠償責任保険など)とTSマーク付帯保険が挙げられています。
出典:富山県「自転車損害賠償保険の種類と補償の対象」。特約の名前は「個人賠償責任補償特約」「日常生活賠償特約」など、保険によって違います。
県のチェックシートの順番
県は加入状況チェックシート(PDF)を出しています。保険証券を手元に置いて、上から順に確かめる形です。
| 順番 | 確かめること | 答え |
|---|---|---|
| 1 | 相手のケガ(生命・身体の損害)を補償できる保険に入っているか | はい → 加入済み 分からない・いいえ → 2へ |
| 2 | 自動車保険・火災保険・傷害保険のどれかに入っているか | はい → 4へ 分からない・いいえ → 3へ |
| 3 | 共済・団体保険(職場の保険、学校のPTA保険など)のどれかに入っているか | はい・分からない → 4へ いいえ → 加入が必要 |
| 4 | 自転車事故の賠償に当たる補償が、基本の補償か特約で付いているか | はい → 加入済み 分からない → 要確認 いいえ → 加入が必要 |
「要確認」になったら、保険証券を用意して保険会社や代理店に確認するよう案内されています。
自分が入っていなくても、家族が入っている保険で補償の対象になっていることがあります。その点も含めて確かめるよう、県は呼びかけています。
出典:富山県「自転車損害賠償保険等の加入状況チェックシート」(PDF)
義務なのは「相手への賠償」の保険
県のQ&Aから、よく迷うところを抜き出しました。
| 疑問 | 県の答え |
|---|---|
| 自分のケガの保険も必要? | 義務ではありません(義務なのは、相手の生命・身体の損害を賠償する保険) |
| 補償額はいくら以上? | 決まっていません。示談交渉サービスが付いているかどうかも決まりはない |
| 保険料はいくら? | 保険の内容によってさまざま |
| 家族1人ずつ入る? | 家族全員をまとめて補償する商品もあり、1人ずつ手続きしなくてもよい |
| 県で入れる保険はある? | ありません。県は保険の販売やあっせんをしていない |
出典:富山県「自転車損害賠償保険等の加入義務化について Q&A」(PDF) Q5〜Q8
自転車店・会社・学校にも新しい役割
10月1日からは、保険に入っているかを確かめる側にも、努力義務ができます。
| だれが | 10月1日からやるよう努めること |
|---|---|
| 自転車店 | 自転車を買う人に、保険に入っているかを確かめ、入っていなければ保険の情報を伝える |
| 会社などの事業者 | 自転車で通勤する従業員に、保険に入っているかを確かめ、入っていなければ保険の情報を伝える |
| 自転車を貸す事業者 | 借りる人に、事業者が入っている保険の内容を伝える |
| 学校の長 | 自転車を使う児童・生徒と保護者に、保険の情報を伝える |
富山県の加入率は47.8%、全国45位
損害保険会社のau損保が2025年3月に発表した調査(2024年度)では、富山県の自転車保険の加入率は47.8%で、47都道府県のうち45位でした。全国の加入率は65.6%です。
出典:au損害保険「2024年度自転車保険加入率を調査」(2025年3月5日発表。全国の自転車利用者15〜69歳・14,737人へのインターネット調査)
2026年3月に出た次の調査(2025年度)では、全国の加入率は64.2%で、調査を始めてからはじめて下がりました。この調査には都道府県別の数字が載っていないため、富山県の数字は上の2024年度のものが最新です。(出典:au損害保険「2025年度自転車保険加入率を調査」・2026年3月30日発表)
さいごに
「義務化」と聞くと身構えますが、県の資料を読むと、まず手元の保険を確かめるのが一番の近道でした。自動車保険の特約やクレジットカードに付いていることもあるので、慌てて二重に入らないように気をつけたいですね!
保険証券が見つからなければ、保険会社や代理店に聞くのが確実だと思います〜。
私もロードバイクに乗るので保険に入っていますが、いま入るなら手続きはかなり簡単です。PayPayほけんの自転車プランはウェブで申し込んで翌日から補償が始まりますし、セブン‐イレブンは店内のマルチコピー機で手続きしてレジで払う形で、24時間いつでも入れます。どちらも引受は三井住友海上でした。
もちろん、いま入っている保険に付いていればそれで足ります。無いと分かってから探しても、10月1日にはじゅうぶん間に合いますよ〜!
富山のくらしの制度では、2027年10月から始まる富山市の家庭ごみ有料化もまとめています。

Q&A → PDF/加入状況チェックシート → PDF/啓発チラシ → PDF
この記事は2026年9月17日時点の、富山県公式サイト(義務化の案内ページ・4月24日の発表・Q&A・チェックシート・啓発チラシ)、au損害保険の公表資料、PayPayほけんとセブン‐イレブン(引受・三井住友海上)の各公式サイトをもとに書いています。保険の補償内容は契約によって違うので、ご自身の保険は保険会社や代理店でご確認くださいね。






