🏗️ 旧大沢野町役場の跡地、約1.56ヘクタールの使い道を民間に聞く調査
富山市は、旧大沢野行政サービスセンター(旧大沢野町役場)跡地と周辺の公有地(富山市高内地内、約15,600㎡)について、民間事業者から活用のアイデアを聞く「サウンディング型市場調査」をしています。
市は「単なる土地の売却や貸付ではありません」とし、「現時点で、市として一つの答えを決めているわけではありません」とも書いています。エントリーは10月22日(木)まで。
| 対象 | 旧大沢野行政サービスセンター(旧大沢野町役場)跡地及び周辺公有地 |
| 場所 | 富山市高内地内。国道41号沿い、大沢野会館のとなり |
| 面積 | 約15,600㎡(敷地面積15,629.78㎡) |
| 用途地域 | 第一種住居地域(建蔽率60%・容積率200%) |
| いまの状態 | 旧庁舎は解体済み、車庫が残る。一部に高低差あり |
| 参加できる人 | 対象地での事業に参画する意向のある事業者(法人・団体)またはグループ |
| エントリー | 2026年10月22日(木)まで(メール) |
| 対話の期間 | 2026年9月1日(火)〜10月30日(金) |
| 結果 | 調査結果の概要を後日公表予定 |
| 問い合わせ | 富山市 企画管理部 行政経営課 076-443-2021 |
市のメッセージ
実施要領の最初のページには、この調査に込めた市のメッセージが載っています。
旧大沢野行政サービスセンター(旧大沢野町役場)跡地は、大沢野地域の中心に位置し、長年にわたり人々の暮らし・交流を支えてきた、地域の歴史を色濃く映す場所です。その象徴性とポテンシャルを併せ持ちながら、今はまだ新しい価値が生まれる余白を残しています。
富山市では、この場所の潜在的な可能性を見出し、大沢野ならではの新たな地域価値を創出することを目指しています。
富山市がこの場所に求めているのは、単なる土地の売却や貸付ではありません。
「大沢野だからこそ生まれるライフスタイル」「大沢野だからこそ選ばれる理由」
その可能性を、民間事業者のみなさまと一緒に探りたいと考えています。
現時点で、市として一つの答えを決めているわけではありません。
この場所に、地域の産業・交流・暮らしに新たな息吹をもたらすアイデアを。
ここから始まる価値創造の第一歩を、ぜひ一緒に踏み出してください。
大沢野に、新しい物語を。
出典:富山市 企画管理部 行政経営課「旧大沢野行政サービスセンター跡地周辺公有地利活用に向けたサウンディング型市場調査 実施要領」(2ページ)
対象地の場所と、まわりの施設
対象地は国道41号沿いで、大沢野会館・大沢野小学校・大沢野児童館がすぐ近くにあります。地図の青い線の内側が対象地です。
出典:富山市 企画管理部 行政経営課「旧大沢野行政サービスセンター跡地周辺公有地利活用に向けたサウンディング型市場調査 実施要領」(4ページ)
市は、対象地の特徴として次の6つを挙げています。
- 国道41号沿線に立地する富山市南部の生活拠点
- 自然が生活圏に近い、落ち着いた住環境
- 大沢野会館を中心とした公共機能の集積
- 地域の歴史を象徴する立地
- 住宅と商業用地が混在した市街地が広がる
- 機能集積を図る地域生活拠点であり、「居住誘導区域」
| まわりの施設 | 利用状況など |
|---|---|
| 大沢野会館 | 在勤職員111人(R8.4)。行政サービスセンター、保健福祉センター、農林事務所、土木事務所、教育行政センター、水道サービスセンターの窓口 |
| 大沢野図書館 | 入館者 50,502人(R6) |
| 大沢野公民館 | 利用者 21,082人(R6) |
| 大沢野児童館 | 入館者 33,562人(R6) |
| 大沢野小学校 | 児童数 394人(R7) |
| 国道41号 | 昼間12時間の交通量(R3)小型4,568台/大型423台 |
- 地図の黄色い部分(5,840.78㎡)は、行政サービスセンター用地として借りている土地です
- 対象地内の一部は、職員駐車場や車庫などとして使う可能性があります
サウンディング型市場調査とは
市の土地や建物の使い道を考えるときに、民間事業者から広く意見や提案を聞き、対話を通じて「どんな使い方ができそうか」「市場性はあるか」を把握する調査です。ここで何かが決まるわけではなく、今後の利活用方針を考える材料にするものです。
参加できるのは事業者(法人・団体)やそのグループで、個人の住民が意見を出す場ではありません。住民にとっては、後日公表される調査結果の概要で、どんな案が出たかを知ることになります。
市が考える「大沢野らしさ」
市は大沢野を「歴史 × 自然 × 生活拠点 ― この3つが重なる場所」とまとめています。
| 市の説明 | |
|---|---|
| 歴史 | 旧大沢野町役場として、長年にわたり行政・暮らしの中心を担ってきた。人々の記憶とアイデンティティが宿る場所 |
| 自然 | 神通川の流れと、山の端の景観が日常にある。四季の変化を感じる暮らし、子どもの自然体験が当たり前にある環境 |
| 生活拠点 | 富山市南部の生活拠点。大沢野会館を中心とした公共機能の集積、世代を問わず「住み続けられる安心感」 |
そのうえで、地域にすでにある「当たり前の豊かさ」を価値にすることが、ほかのまちにはない「選ばれる理由」につながる、として次の6つを挙げています。
- 自然と生活が近い環境
- 四季の変化を感じる暮らし
- 子どもの自然体験が日常にある
- 静かで落ち着いた住環境
- 公共施設との近接性
- 地域の歴史性とアイデンティティ
市が挙げている「使い方の案」
実施要領には、「検討案の一つです。これを出発点に、事業者の皆さまの発想で自由に」として、次の6つが並んでいます。
| 案 | 市の一言 |
|---|---|
| 自然と調和した付加価値のある住宅地 | 四季とともに暮らす、上質な住環境づくり |
| 自然エネルギーを活かした環境配慮型街区 | 電気やガスなどのエネルギーに頼りすぎない、環境共生のまち |
| 地域のブランド価値を高める複合的な開発 | 住む・働く・憩うが重なる新しい風景 |
| 地域コミュニティと連携した交流拠点 | 人と人がつながる、地域の「縁側」づくり |
| 防災広場と連動したレジリエンス街区 | 災害に強く、普段は豊かなオープンスペース |
| 産業・サービス・暮らしを結びつける新しいまちづくり | 地域経済と暮らしの好循環を生む仕組み |
「例えば」として示された、3つの街区
さらに市は、人口の変化から考えた小規模・高付加価値型の宅地開発の仮説も示しています。「宅地開発に限定した提案を求めるものではありません」と注記つきです。
| 人口の変化(H27→R8) | 全体 | 内訳 |
|---|---|---|
| 大沢野地区 | ▲14.8% | 年少人口▲40.5%、生産年齢人口▲20.3%、高齢者人口+7% |
| 隣の大久保地区 | +12% | 年少人口+12.2%、生産年齢人口+11.5%、高齢者人口+13% |
H27.4月末とR8.7月末の住民基本台帳登録人口から市が算出したもの。市は大沢野地区を「高齢者が住み続ける地域」、大久保地区を「子育て+若年層の流入が続く成長地区」とし、大沢野地域全体で「二極化」が進んでいると説明しています。
そこから市が立てた仮説は、「若い世代は『便利さ』だけではなく『意味のある暮らし』を求めている」というもの。そのうえで次の3つの街区を例に挙げています。
| 街区 | 中身 | ターゲット | 付加価値 |
|---|---|---|---|
| ①自然共生型スローリビング街区 | パッシブデザイン、省エネ・環境配慮型住宅、景観を生かしたゆとりある区画、コミュニティガーデン・小さな菜園 | 自然志向のDINKs | 大規模造成では出せない静けさと高級感、市中心部とは違うライフスタイル |
| ②ネイチャー・ファミリー街区 | 自然遊びができる小さな森・広場、子どもが外で遊べる安全設計、子育て世帯向け小区画、見守りスペース・コミュニティキッチン | 自然体験を重視する子育て世代 | 大久保地区の成長と連動、大沢野の強み「自然×安心の生活動線」 |
| ③アウトドア・ネイチャーライフ街区 | 外と中をつなぐアウトドアリビング、家庭菜園・焚火スペース・外部収納、週末の自然アクティビティを前提とした街区設計 | アウトドア志向のミドル層 | 自然をライフスタイルに取り込む「体験価値」、市中心部では絶対につくれない街区 |
土地の扱いは、売却・定期借地・共同事業など5つ
土地の扱いは「本サウンディングでは前提としません」とされていて、次の5つが並んでいます。
| 方法 | 市の説明 |
|---|---|
| 売却 | 条件付き公募など、まちづくりと両立する売却も検討 |
| 定期借地 | 土地は市が保有したまま、長期の事業用定期借地権を設定 |
| 共同事業 | 市・地域・事業者の役割分担による共創型スキーム |
| サービス提供・運営モデル | 運営やサービスまで含めた提案 |
| その他のスキーム | 上のものにこだわらず、事業者の提案を歓迎 |
市が事業者に聞きたいこと
| 問い | 聞きたい中身 |
|---|---|
| この場所で、何ができるか | 利活用アイデア・コンセプト、想定するターゲット、地域にもたらす価値、地域との連携 |
| 何があれば、できるか | 必要な敷地条件・インフラ条件、公共機能との連携、事業スキーム、市に期待する役割 |
| 本当に、事業になるか | 想定する事業規模・事業期間、採算性・投資可能性、課題・リスク、事業化に向けた条件 |
「可能性がある」という意見だけでなく、「この条件では難しい」「こう変えたほうがよい」といった率直な意見も聞かせてほしい、としています。
申し込みの流れ
| 内容 | |
|---|---|
| 1 | エントリーシートをメールで提出(10月22日(木)まで、随時対話) |
| 2 | 市から対話の日を連絡 |
| 3 | 対話の日の2日前までに、サウンディングシートをメールで提出 |
| 4 | 市との個別対話(9月1日〜10月30日、対面またはWEB、富山市役所か参加者の希望する場所、1組1時間ほど) |
| 後日 | 調査結果の概要を公表予定 |
現地調査や事前相談を希望する場合は、行政経営課に連絡します。
参加する前の注意点
- 調査の内容は、利活用方針の検討材料にするもの
- 参加しても、のちの公募で応募条件になったり加点されたりすることはない
- 対話での発言は、市・事業者とも今後の事業を縛るものではない
- 独自性の高い提案をもとに市が方針を決めて事業化する場合、その事業者と随意契約(入札をせずに相手を決める契約)を結ぶことがある
- 参加にかかる費用は参加者の負担
- 終了後も、必要に応じて追加の対話をお願いすることがある
- 結果の概要は後日公表。提案内容を公表するときは、参加者と協議のうえで
| 提出・問い合わせ先 | |
|---|---|
| 担当 | 富山市 企画管理部 行政経営課 官民連携・公共施設マネジメント推進係 |
| 住所 | 〒930-8510 富山市新桜町7番38号 |
| 電話 | 076-443-2021 |
| FAX | 076-443-2170 |
| メール | gyousei-01@city.toyama.lg.jp |
さいごに
「市として一つの答えを決めているわけではない」と書いてあるのが、私には印象的でした。
隣の大久保地区は人口が増えていて、大沢野地区は減っている、というデータもそのまま載っています。調査結果の概要が公表されたら、またここで追いかけます!
富山市のくらしの話では、2027年10月から始まる家庭ごみの有料化もまとめています。

となりの大沢野会館では、11月8日(日)に消防防災フェアがあります。

この記事は2026年9月15日時点の、富山市公式サイト(8月31日更新)と実施要領(PDF・12ページ)をもとに書いています。



